ふふふついに観た!『東京ゴッドファーザーズ』を!!
クリスマスに相応しい映画。新文芸坐ありがとう。仕事を終えた後に観る映画はうまい。
ホームレスと家出少女の3人組、ギン、ハナ、ミユキ。ゴミ捨て場で赤ちゃんを見つける。一体親はどこに?
音楽、アニメーション、脚本、全てが美しく組み合わさっていて....映画にだけずっと集中できた。オープニングタイトル、倒れたギンが見上げるビルの隙間からの星空、クライマックスの風と舞い落ちる場面。忘れられない場面が沢山ある。「死ぬ前にお願いを」を繰り返す老人のくだりのおかしみとその後のショッキングな暴力場面。タクシーの運転手の悲哀。
私が一番好きなのは、ヤクザを撃ち殺した男性に連れていかれたミユキが、その家の女性と会話するところ。それぞれが自分の言語で話す。言っていることは分からないが通じているようだ。思えば赤ちゃんの感情表現だって分からないし。何かと3人を助けてしまうタクシー運転手もいい味出していた。
誰かが発した言葉が次に上手く繋がっていたり、同じ言葉が別の意味で登場したりと、綿密に設計されたストーリー。でもワクワクする。ものすごく面白い。
「クリスマス」に、家族を失った/疎遠になった者同士がお互いに呆れながら伴走する。血縁なんて大した意味は持たない。