ひとり映画日記2

映画・本・イギリス(アメブロ『ひとり映画日記』から引っ越し

マンガ

「実写化」というか優れた「翻案」——『カラオケ行こ!』

『カラオケ行こ!』は最も好きなマンガの一つだ。何度読んでも同じ場所で新鮮に笑える、すごいマンガだと思う。ヤクザがカラオケ大会のため練習をするというギャップと、それに付き合う(付き合わされる)男子高校生の淡々とした感じ。フキダシの外に書かれ…

過去を感傷的には振り返らない―劔樹人『高校生のブルース』

早稲田の文緑堂で、「アウトレット本」が売られていた。何がしかの理由で半額になっているらしい。劔樹人の『高校生のブルース』というマンガを買ってみた。 大根仁の推薦コメントにある通り、「なにもできない、なにも起きない」。表紙のかなしげな、所在な…

『ほつれる』と『悪人』と『零落』 2023.10.01

私の今年のベスト映画は『ケイコ 目を澄ませて』だ。これはもう揺るがないと思う。それに匹敵するくらい面白かったのが、今日観た『ほつれる』。門脇麦演じる主人公が「浮気相手」と会い、夫とかみ合わず、という様子を淡々と映し続けるとても地味な映画だ。…

面白いけれど女性は夢を目指せないのか?『バクマン』第1巻

コンビを組みマンガ家になる男子高校生2人を描いた少年漫画。2人が連載を目指すのは『ジャンプ』だし「集英社」の名前もちゃんと出てくる、かなり本格的な「マンガ家」のストーリー。おじがマンガ家で自身もずっとマンガ漬けだった真城最高(ましろ・もりたか…