ひとり映画日記2

映画・本・イギリス(アメブロ『ひとり映画日記』から引っ越し

電車のなかで読むべき本は 2023.10.10

 今日は定期更新のために長ーい列に並んでいた。長い長い列。どうしてこんなに多いのかと思ったら、6か月定期を買っている人は、4月に更新した場合そろそろ切れるのか。あとは、これから出張です!という感じの大荷物の人もいた。みんなとても疲れてみえる。私も、コロナにかかってから疲れやすいのかぐったりしていた。ずっと待ちながら本を読んでいた。

 電車のなかや公共空間で読むのに向いている本とはなんだろう?別にある程度は何を読んでいてもいいと思うけれど、私はけっこう悩んでいる。先日『河原官九郎』(宮藤官九郎河原雅彦の対談やデート記録をまとめた本)を電車で開いていたら、この2人のテンション高いデート報告を読んでいるのが、妙に気恥ずかしくなってきた。だって「(中略)この日アメ横で一番グラムロックな男は、1500円の松茸を1000円に値切ってGET!! 今だから言うケドmeはキノコ嫌いなの........」(宮藤官九郎、24ページ)みたいな調子がずっと続くのだ。表紙もやたら目立つしなあ。
「電車の中で本を読む」ってほかの場所と違ってなんだか自意識がはたらいてしまう。穂村弘三浦しをんのエッセイを読むと、電車で隣り合った人の読んでいる本をすごく気にしていて、気になる人は(本を出してる人ならなおさら)多いんだなと思っていた。私は三浦しをんが気にしていたら、頼まれなくても本見せたいですけど(隣り合うことなんてないけどね)。だから自己啓発本なんて読めないし、単行本は重いから嫌だし、やっぱり文庫の小説かな。そういえば伊丹十三の『ヨーロッパ退屈日記』読んでいたときも恥ずかしかった。「この人こんななりでエレガンスになりたいのかな」「格好つけてる」と思われそうで。また表紙に推薦文(?)がでっかく書いてあるんだ。

 

誰も隣の人のことなんてそこまで気にしてないですけどね。