ひとり映画日記2

映画・本・イギリス(アメブロ『ひとり映画日記』から引っ越し

初めてのヒプノシスマイクライブビューイングと、いつか追い続けるのを終えるまで

正確にはライブビューイングに行った。声優のライブ(ビューイング)に行くのは生まれて初めてだ。

 

ヒプマイのファンがたくさんいることがなんだか嬉しかった。こういう、ファンが集まる場に出かけたことがなかったから。両手いっぱいにリングをつけた人も、キャラクターのファイルを持っている人もいる。私はライブ当日に届いたリングをもっていった。ブクロの赤、中王区のピンクなど色々なライトで場内が照らされるなか、ヨコハマの青いライトをつけた。

 

 いつもはキャラクターを通して聴く声が、声優の口から発せられている!衣装はキャラクターに合わせているし、動き方もそのキャラっぽい(たとえば、乱数はよく飛び跳ねる)。だからキャラ半分、声優半分のようで新鮮だった。でも、MCのときなどは「本人」になり、キャラクターと声優を行き来していてすごいと思った。何人か、この人はあんまり笑っていないな、と不思議に思っていたのが、「キャラとして立っているんだ」と気がついたとき、感動したし自分の勘違いが恥ずかしかった。

 

曲の順番としては、アニメで流れた曲→新曲「Hypnotic Summer」→中王区→「The Block Party」→スペシャルゲスト、RIP SLYME→ 「Hoodstar」→「Next Stage」のはず。

 

・演出に拍手

DJのパフォーマンスでそれぞれのディビジョンの曲が流れ、背景に列車のイラストレーションが映り、扉が開くとキャラクターが、という演出。DJ U-ICHIさん、盛り上げてくれるのにMCでは腰が低く控えめで面白かった。アニメのオープニング曲でノリノリになり、次から次へと繰り出されるパフォーマンスでテンション上がった。ハンドサインがよくわからなかったが、手を上下させるので合っているんだと思う。

 

とくに「The Block Party」の演出がよく、ライブでは曲を聴くだけではなくパフォーマンスも楽しめるんだとわかった。劇場のブザーで始まる「毎度!生きたろかい!」に、警察の入間と詐欺師の天谷奴のバトルが入る「白と黒」。この2人ならこう言うだろう、という台詞で映画館でも悲鳴や笑い声が上がっていた。

ヴィジュアル系バンドボーカルの本領を発揮した、十四くんの「悪魔の華」も、ほんとうに彼のライブを観ているようだった。

 

そして何より、「HIPHOPPIA」と「燐火」。一郎と左馬刻がきっちり歌い上げて、ああかっこいいなーと痺れた。やっぱりこの2人がリーダーなんだな。「燐火」も「悪魔の華」も、歌っているときにキャラクターの過去がほの見える瞬間があって、実在しない人間だということを忘れそうになる。でも、みんなで物語を共有しているんだから、すくなくともこの場には「いる」って言っていいんじゃない? 

このライブをやるのに、いったいどれだけの労力がかかるんだろうと思うと、プロってすごいなと思ってまたじんとした。「明日からのことは今は忘れて!」とMCで言ってくれていたけれど、私はヒプステやライブを観ると仕事を頑張ろうと思える。

 

・新曲

新曲「Hypnotic Summer」は、懐かしい感じがした。2000年代に聞いていたJ-POPを思い出すような.....。音楽に疎いのでテキトー言ってますが。VRゲームの新曲もいい。

 

・中王区とゲスト

中王区が出てくると、ライビュ会場では歓声が上がった。中王区の3人とってもかっこいい!!ソロ曲も歌ってほしかったけれど、そこまではやらなかった。中王区も人気だと実感し嬉しかった。中王区は物語の設定上やっていることはかなり酷いが、歌にはエンパワーメントする部分もあり、不思議な存在だ。

 ゲストのRIP SLYME……恥ずかしながら今まであまり聞いたことがなかったのだけれど、さすがの安定感とラップで、ラッパーってすごいと感動しきりだった。ヒプマイをきっかけにヒップホップをもっと聴いてみたい。

 

そしてこのライブで、私はオオサカが好きになった。どのディビジョンも好きではあるのだが、オオサカにはそれほどはまらずにいた。でも、配信用のカメラが向けられるとすぐに気がついてパフォーマンスしてくれるサービス精神や仲のよさ、「毎度!生きたろかい!」の掛け合いの上手さなど、「オオサカっていいな~」と思った。

 

帰り道、でも永遠に続くコンテンツなんてないんだと思い悲しくなった。皆いつかは引退するし、製作陣もどこかでやめるだろう。平成と令和にはヒプノシスマイクというコンテンツが一世を風靡していましたって言われるんだろう。そして私もいつかは追いかけるのをやめる。

私は、本や映画やコンテンツは補助輪だと思っている。いつかはそれ無しでも毎日を過ごせるようになる。ぼろぼろだった私はヒプマイにはまり新しい趣味ができたし、今も必要としている。だから補助輪をつけずに走れるようになる日まで、気持ち良く夢を見させてね。物語を共有させてくれ。

 

追記:ヨコハマの、配信用カメラへのファンサービスに、映画館で2日とも悲鳴が上がった。ファンは皆悶絶してると思う。